背筋をのばせ!

猫背な私の行動記録

あの日のキャンドルファイヤーが、なんだかんだで最高で。

 

大学2回生の春、私は子どもたちとキャンプをするボランティア組織に参加していた。いわゆるキャンプリーダーになった。


組織の理念は、
「子供たちには、楽しいことだけでなく、生きる上で大切なものをキャンプで見つけてほしい」


そこに込められた人々の想いにとても惹かれ、その場所でがむしゃらに毎日を駆け抜けていこうと決めた。

 

 

 

途中何度かやらかしたが、踏ん張って、1年。



 

3回生を目前に控えた春キャンプ。

 

 

 

私はあるキャンプのPL(プロジェクトリーダー)として、キャンプのプログラムを進めていく役割を持った。

 

 

キャンプの舞台は、乗鞍高原スキー場。

 

プログラムは春スキー、3泊4日。

 

周りには、総勢100人を超える子供たちと、チームを率いる先輩、同期、後輩合わせて15人のリーダーたち。

 

PD(プロジェクトディレクター)のスタッフと、CPL(チーフプロジェクトリーダー)の先輩リーダー、そして、PLの自分がキャンプを引っ張っていく。

 

全員が集合したチーム発表の大津SAで、責任の重さを受け止めようと必死だった。

 

 

 

 

 

キャンプは初日の夜に、早速コケた。

 

一人のリーダーが「このキャンプ、なんか面白くない」と裏で話していたことが発端だった。

 

それがCPLに伝わって、もう大揉め。

 

何がダメなのか、

何かわからないけどおもんない、

ちゃんと言ってくれんとわからん、

言葉にできへんけど、おもんない、、、

 

 

同じ方向を向いて、同じ気持ちを共有していないと、キャンプは成功しない。

経験則でそれを知っていたからこそ、自分のいないところで話がこじれていることに嫌悪感を抱いた。

周囲のチームリーダーの何人かはこの喧嘩を後で聞いて動揺していたので、

情緒不安定かよ…などと思いながらチーム間の気持ちを共有するために奔走していた私もかなり焦っていた。情緒不安定。

 

スタッフの援助と、必死のサポートでその日のうちに決着がついた。

後に尾を引かない展開になったのは、スタッフのおかげ。もう本当に感謝しかない。

 

 

 

子供たちにとって最高のキャンプにするために___想いを共有したリーダーたちは、二日目以降もそれぞれのチームで全力を尽くしてくれた。

 

途中、私の独断専行を咎められ、CPLとスタッフに怒られたが、それでも足を止めることはやめなかった。それが大事だと思っていたからだ。

 

 

 

 

 

3日目の夜、キャンドルファイヤーの時間が近いというのに、1チームやってこない。私の支部の同期で、一緒に1年間戦い続けてきた同志のチームだった。

 

実は内心まるで焦っていなかった。あいつのチームはどうにかなるだろう、と。

 

しかし様子を見にいくと、なんとまさかの話し合い。影でいじめが起こっていたらしい。このタイミングで波乱ですか、、、。

 

 

 

実はこの時、このリーダーは心身ともにかなりキており、今にも倒れそうな状態だった。

よくやったよ、お前は。大変なチームだったけど、ナイスファインプレー。

 

 

 

話し合いを収め、キャンドルファイヤー。

 

今までのキャンプの記憶が思い出される。

 

スキーができるようになった子、増えたよね。

チームを持ってなかったけど、見てたから、よくわかる。

 

チーム毎に、すごく仲良くなったよね。

たまたま同じチームになったのに、今はいつも一緒にいて。

 

そして何より、このキャンプは、今までのキャンプではなかった熱さがある。

 

他の言葉では形容し難い、温度の話じゃなくて、ただ、ただ、人の熱のような。

 

 

必死こいて、一つの目的に向かって走り続けた。

みんなの気持ちはもはや狂気となって、一つのキャンプが完成した。

 

 

自分が統括役になって、こんなキャンプを作れるとは思わなかった。

 

子供たちが泣いていた。

 

 

 

ああ、そうか、

 

 

 

この組織に入った、あんまりいい思い出はなかったけれど、

 

 

 

ただ、この瞬間に立ち会えて良かったと

 

 

 

それだけは自信を持って言えた。

 

 

 

 

 

この組織、いい思い出はあんまりない。

詳細は別記事に譲る。

 

ただ、その部分を割り引いても、

 

学生時代にこんな経験ができたことは、間違いなく今の自分の糧になった。

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

 

みんなの狂気が一つになると、計り知れないエネルギーを生む。

 

いつかもう一度、そんな仲間を持ち、そんなエネルギッシュなフィールドで、自分も活躍したいなと思う。